共催・後援・協賛セミナーの契約:費用・登壇枠・名称・協賛の表示

共催・後援・協賛は法律用語ではありません。費用、収入、登壇枠、名称・ロゴ、協賛の対価と表示の五つを、契約書で具体的に書きます。

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費用の上限や赤字の負担、紹介の時間、協賛であることの表示を決めずに進めると、開催後に共催者との関係が崩れます。

このページの要点

  • 呼び方で中身は決まらないため、共催・後援・協賛・協力ごとに、費用・収入・名称・責任の分担を書く。実態によっては組合契約(民法667条)と評価され得る。
  • 費用の上限、事前の承諾、収入の受取りと精算の時期、赤字の負担の割合と上限を書き、金額は税込か税別かを明記する。
  • 登壇者の選定、内容の確認、紹介の時間と勧誘の可否、名称・ロゴの使用の範囲と確認の手続を決める。
  • 協賛の対価を特定し、協賛であることが分かる表示にする(景品表示法5条)。共催者の名簿の共有は、利用目的と本人の同意を揃える。

結論:共催・後援・協賛は法律用語ではない。費用・収入・登壇枠・名称・表示の五つを、契約で書く

セミナーや講演会を、自分たちだけで開くとは限りません。他の会社や団体と共同で開く「共催」、名義だけを貸してもらう「後援」、資金や物品を出してもらう「協賛」、人手や会場を手伝ってもらう「協力」。こうした呼び方は、日常的によく使われますが、法律上の定義があるわけではありません。同じ「共催」でも、費用を折半する場合もあれば、片方が運営をすべて担い、もう片方は名前を出すだけの場合もあります。呼び方で中身が決まらないため、契約書で、実際に何を分担するのかを書く必要があります。

契約書作成の実務の経験では、共催や協賛の取決めが問題になるのは、次の五つの場面です。

  • 費用:会場費、広告費、講師料、配信費を、誰がどの割合で負担するか。
  • 収入:参加費や協賛金が入ったとき、誰が受け取り、どう分けるか。赤字のときは誰が負うか。
  • 登壇枠:誰を講師にするか、誰が内容を確認するか、共催者や協賛者の紹介の時間をどれだけ取るか。
  • 名称・ロゴ:相手の名称やロゴを、どの媒体で、どのように使ってよいか。
  • 協賛の対価と表示:協賛金に対して、何を提供するか。協賛企業の宣伝が、講師の話や告知の中で、そうと分かる形になっているか。

このページは、共催セミナーの費用・登壇枠・協賛の表示に絞って説明します。講師との依頼書は講演・登壇の依頼書と契約書で、イベントの運営会社や出店者との契約、参加費の預かりの仕組みは、別のガイドの範囲です。共催者のあいだで参加者名簿を動かす場合の整理は、このページの末尾で触れたうえで、詳しくは受講者名簿・アンケート・名刺の扱いで説明します。

呼び方と契約の形:共催・後援・協賛・協力の違い

よく使われる呼び方と、契約で決めること

呼び方一般的な意味合い費用・収入の関わり契約で決めること
共催複数の主体が、共同で主催者となる費用と収入を、割合で分担することが多い費用の割合、収入の帰属、登壇枠、中止の判断者、参加者への責任の分担
後援名義を貸し、催しを支持する立場を示す費用の負担はないことが多い名称の使用の範囲、内容への関与の有無、承認の手続、取消しの条件
協賛資金、物品、サービスを提供する協賛金の支払と、対価の提供対価の内容(掲載・ブース・資料配布・紹介の時間)、表示の方法、返金の条件
協力人手、場所、情報の提供などで手伝う費用の負担は事案による提供する内容の範囲、責任の範囲、名称の表示の有無
主催(単独)一つの主体が開催の責任を負う費用と収入は主催者のもの共催者や協賛者との関係は、別の契約で定める

共催の取決めを、法的にどう整理するかは、実態によります。業務の分担(会場を手配する、集客する、運営を担う)を引き受け合うという面に着目すれば、委任や準委任(民法643条、656条)に近い整理ができます。一方で、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約し、損益を共同で負うような実態があれば、民法上の組合契約(同法667条)にあたる可能性があります。組合にあたるかどうかは、契約の名前ではなく、出資・共同の事業・損益の帰属といった実態で判断されます。組合として評価されると、民法の組合の規定が適用されることになるため、共催が単なる業務の分担なのか、共同の事業なのかを、契約書で意識して書いておくことが大切です。組合の規定の細目は、条文で個別に確認する必要があります。

費用の分担と収入の帰属:赤字のときの負担まで書く

共催で最も揉めやすいのは、お金の話です。会場費、広告費、講師料、配信費などの費用が、見積りより膨らんだとき、また、参加者が集まらず収入が足りなかったときに、誰がどう負担するのかが、決まっていないことが多く見られます。

費用・収入の項目と、分担の決め方の例(書き方の例)

項目分担の決め方の例書いておくこと
会場費・設備費割合で分担、または一方が手配して実費を精算手配する者、上限額、変更の承認、キャンセル料の負担
広告費・集客費各自の媒体で行い、費用は各自が負担、または共通の広告費を割合で分担広告の内容の確認、広告費の上限、効果の保証をしないこと
講師料・旅費講師と契約する者が支払い、共催者が割合で負担講師と契約する当事者、支払の期日、講師料の上限(講師料・謝礼・旅費の決め方)
配信費・録画費配信を担当する者が負担、または割合で分担録画物の権利と利用の範囲(録画・ライブ配信・アーカイブ)
参加費の収入一方が受け取り、精算、または各自が申込み分を受け取る受け取る口座、精算の時期、返金の処理、手数料の負担
協賛金の収入協賛を受け付けた者が受け取り、費用に充てる協賛の対価の提供者、返金の条件、費用に充てる順序
赤字・黒字割合で分担し、または黒字は分配しない赤字の上限、追加の負担を求める条件、黒字の分配の割合

金額や割合は、案件ごとに異なります。金額を書くときは、税込か税別かを明記します。

条文例費用の分担と精算(書き方の例)

  1. 本セミナーの開催に要する費用は、別表に定める項目に従い、甲及び乙が、それぞれ定める割合で負担する。別表に定めのない費用で、一件につき○円(税込)を超えるものは、事前に相手方の書面(電磁的方法を含む)による承諾を得なければならない。
  2. 参加費及び協賛金の収入は、甲が受領し、本セミナーの終了後○日以内に、第1項の費用を差し引いた残額を、別表に定める割合で分配する。
  3. 前項の精算にあたり、甲は、収入及び費用の明細と、根拠となる書類の写しを、乙に提示する。
  4. 本セミナーの収入が費用に満たない場合の不足額は、第1項の割合により、甲及び乙が負担する。ただし、乙の負担は、○円(税込)を上限とし、これを超える場合は、協議して定める。

費用の上限と、事前の承諾の手続を書くことで、片方が予算を超えた手配をして、負担を求められることを避けられます。参加費の預かりと返金の処理の仕組みは、別のガイドの範囲です。

登壇者の選定・内容の確認・紹介枠・名称の使用

共催セミナーでは、「誰が話すか」と「どんな内容か」を、共催者のあいだでどう決めるかが重要です。主催者の一方が講師を選び、もう一方が内容を知らされないまま、告知に名前が出る。そのような状態は、共催者の信用に関わります。選定の権限、内容の確認、紹介の時間を、書面で決めます。

書き方の例(一般的な例) 登壇枠・内容の確認の書き方

登壇者の選定

よくある書き方「登壇者は、甲乙協議の上、決定する。」
整えた書き方「登壇者の候補は、甲が選定し、乙に提示する。乙は、提示から○日以内に、承諾又は理由を付した異議を述べる。異議がない場合は、承諾したものとみなす。」

理由「協議の上」だけでは、期限が定まらず、告知の準備が遅れます。提示、承諾、異議の期限を書くと、手続が進みます。「みなす」条項は、見落としのないように、告知の方法も決めておきます。

内容の確認

よくある書き方(定めなし)
整えた書き方「甲は、講演の題目、概要及び配布資料を、開催の○日前までに乙に提示する。乙は、内容が本セミナーの趣旨に反する場合に限り、修正を求めることができる。」

理由共催者が内容を確認できるようにする一方、確認の範囲を「趣旨に反する場合」に限ると、講師の話の自由が過度に制限されません。

紹介の枠

よくある書き方「乙は、本セミナーの中で、自社を紹介することができる。」
整えた書き方「乙は、開催冒頭に、○分以内で、自社及びその事業を紹介することができる。紹介の内容は、事前に甲に提示する。紹介の中で、特定の商品又は役務の購入の勧誘を行ってはならない。」

理由紹介の時間と、勧誘の可否を定めておかないと、参加者が営業の場だと感じ、講師の話の信頼にも影響します。勧誘の扱いはセミナー後の個別相談・商品販売への誘導も参照してください。

参加者に対する窓口と責任:共催者のあいだで一本化する

参加者から見ると、共催の催しは、誰に申し込み、誰に問い合わせ、誰に返金を求めればよいのかが分かりにくくなりがちです。共催者の名前が並んでいても、参加者との契約の当事者は、申込みを受け付けた者である場合が多く、窓口と責任を共催者のあいだで一本化しておかなければ、苦情が出たときに互いに責任を押し付け合う結果になります。

  • 申込みの受付:どの共催者が、どのページで申込みを受け付けるのか。申込みの条件(参加規約)を示す者は誰か。
  • 問合せ・苦情の窓口:参加者からの問合せを受ける者を一つに決め、他の共催者に届いた場合の転送の手順を決める。
  • 返金・変更の処理:参加費を受け取った者が返金を行い、共催者のあいだの精算は、後で別に行う。
  • 事故・トラブルの対応:会場での事故や、参加者同士のトラブルが起きたときの連絡先と、保険の加入者。
  • 共催者のあいだの責任:一方の落ち度で参加者に損害が生じたときに、その共催者が負担する範囲。参加者に対する責任と、共催者のあいだの求償を、分けて書く。

参加者に対する責任は、共催者のあいだで負担を分けることを、参加者に主張できるとは限りません。参加者との契約は申込みを受け付けた者との契約であり、共催者のあいだの分担は、共催者同士の契約の問題です。そのため、共催者のあいだの契約には、一方が参加者に対して負った責任を、他方がどこまで負担するか(求償の範囲)を書いておきます。

共催者の名称・ロゴの使用

共催では、告知のページやチラシ、会場の掲示、配布資料、録画の冒頭の画面などに、共催者の名称やロゴを載せます。名称やロゴには、著作権や商標などの権利が関わり得るため、使ってよい媒体、使い方、確認の手続を書面で定めます。

名称・ロゴの使用に関する項目

  • 使う媒体:告知ページ、チラシ、会場の掲示、配布資料、録画物、報告の記事のうち、どこで使ってよいか。
  • 使い方:ロゴの形や色を変えないこと、他の団体と並べるときの大きさや順序、使ってはならない背景。
  • 確認の手続:初めて使う媒体は、事前に画面やデータを見せて承認を得ること。
  • 使用の終了:催しの終了後、告知ページから名称を外す時期。過去の記録として残してよい範囲。
  • 共催関係の誤認の防止:後援や協力にとどまる者を、共催者であるかのように表示しないこと。
  • 取消し:契約が終了したとき、信用に関わる問題が生じたときに、使用を取り止めること。

協賛金の対価と、協賛であることが分かる表示

協賛は、資金や物品を提供する見返りに、何らかの対価を受け取る取引です。対価を書面で特定しておかなければ、協賛者は「もっと宣伝してもらえると思っていた」、主催者は「そこまで約束していない」と食い違います。一方、協賛企業の宣伝が、講師の話や告知の中で行われる場合には、参加者に向けた表示のあり方が問題になります。

協賛の対価の例と、書いておくこと

対価の例特定する内容表示・運営上の注意
告知への掲載掲載する媒体、掲載の位置と大きさ、掲載の期間協賛者であることが分かる表示にする。共催者や主催者と区別する
会場でのブース・展示場所、広さ、時間、設備、販売の可否会場の規約で許される範囲か。参加者の動線を妨げないか
資料の配布配布する物の種類と量、配布の方法内容の事前確認。配布資料が広告であることが分かるか
登壇・紹介の時間時間の長さ、内容の事前確認紹介の内容が講演の一部であるかのような誤解を与えないか
参加者への案内開催後のメールの送付、アンケートへの設問の追加個人情報の利用目的の通知と、送付の同意(受講者名簿・アンケート・名刺の扱い)

表示の面では、景品表示法5条が関わります。事業者は、自己の供給する商品や役務の取引について、品質などを著しく優良であると示す表示や、価格などの取引条件を著しく有利であると誤認される表示などをしてはならないとされています。さらに、同条3号は、取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示で、内閣総理大臣が指定するものを禁止しています。広告であるのに広告であることが分かりにくい表示については、この指定にあたるものがあります。その具体的な内容や、協賛と表示の関係についての解説は、消費者庁の公表資料で確認する必要があります。ここでは、条文の枠組みと、協賛企業の宣伝であることが参加者に分かる形にするという、実務上の方針にとどめます。

具体的には、協賛者の紹介や商品の説明が、主催者や講師の中立的な意見のように見えないよう、協賛であることを明示します。講師が協賛企業の商品を取り上げるなら、その取り上げ方が、協賛を受けていることに基づくものかどうかを、参加者に分かる形にしておきます。催しの内容や講師の話を、協賛者が決められるのか、あるいは協賛者は内容に関与しないのか(内容の独立性)も、契約書で書いておくと、講師の信頼を守れます。効果や実績を告知で示すときの注意は告知ページ・チラシで講師の経歴や効果を書くときで扱います。

条文例協賛の対価と表示(書き方の例)

  1. 協賛者(乙)は、本セミナーの開催を支援するため、協賛金として○円(税込)を、○年○月○日までに、主催者(甲)の指定する口座へ支払う。
  2. 甲は、乙に対し、前項の対価として、別表に定める提供(告知への掲載、会場での展示、資料の配布)を行う。別表に定めのない提供は、行わない。
  3. 甲は、乙の協賛を、告知ページ、チラシ、会場の掲示において、協賛であることが分かる方法で表示する。甲は、乙の協賛に基づく紹介を、本セミナーの講演の内容と区別して行う。
  4. 乙は、本セミナーの講演の内容、登壇者の選定その他の運営に関与しない。ただし、乙が提供する資料の内容は、乙の責任とする。
  5. 本セミナーが、甲の都合で中止された場合は、甲は、乙に対し、協賛金を、中止の時期に応じて別表に定めるところにより返還する。

協賛金は金額と税込・税別を明記します。返還の条件を、中止の時期に応じて書いておくと、中止のときの精算が進みます。

共催者が欠けたときの備えと、参加者名簿の扱い

共催では、登壇者や主催責任者が、病気、事故、災害などで不在になることもあります。その備えとして、代替の体制と中止の判断の基準を、あらかじめ決めておくことが、共催者のあいだの契約として重要です。講師が登壇できなくなった場合の対応は講師の辞退・体調不良・災害・延期で説明しています。共催では、これに加えて、次の点を決めておきます。

  • 代替の体制:登壇者が欠けたときの代役、運営責任者が欠けたときの代理者。
  • 中止の判断者と基準:誰が、どの時点で、何を基準に中止を決めるか。共催者の意見が分かれたときの決め方。
  • 通知の方法:共催者のあいだで、どの手段で、いつまでに連絡するか。参加者への案内の分担。
  • 中止の場合の費用:すでに支出した費用の分担、協賛金の返還、参加費の返金の処理。

共催者のあいだで、参加者の名簿やアンケートの結果を共有する場合は、特に注意が必要です。参加者の個人情報を取得した主催者は、取得の際に利用目的を本人に通知または公表する必要があり(個人情報保護法21条)、利用目的の範囲を超えて取り扱うには、本人の同意が必要です(同法18条)。共催者に個人データを渡すことが、第三者への提供にあたる場合には、原則として、あらかじめ本人の同意が必要です(同法27条)。共催だからといって、名簿を自由に共有できるわけではありません。何のために共有し、共催者がどこまで使えるのかを、参加者への案内と、共催者の契約の両方で揃えます。

確認の問い:共催・協賛の契約を結ぶ前に

確認の問いと理由共催者と協賛者に、確かめておく項目

  1. 共催か、後援か、協賛か、呼び方ではなく中身は何か。

    費用の負担、収入の受取り、運営の分担のうち、誰が何を担うかを書き出します。

  2. 費用の上限と、事前の承諾の手続は決めたか。

    見積りを超える手配をしたとき、誰が負担するのかを、先に決めます。

  3. 参加費と協賛金は、誰が受け取り、いつ精算するか。

    受取りの口座、精算の時期、手数料、返金の処理を決めます。

  4. 講師の選定と、内容の確認は誰が行うか。

    期限を決め、確認の範囲を趣旨に反する場合に限る、などと書きます。

  5. 共催者・協賛者の紹介の時間と内容は決めたか。

    時間の長さ、事前確認、勧誘の可否を決めます。

  6. 名称・ロゴの使用の範囲は決めたか。

    媒体、使い方、確認の手続、終了後の取扱いを決めます。

  7. 協賛の表示は、協賛であることが分かる形か。

    協賛者の宣伝が、主催者や講師の意見のように見えないかを確認します。

  8. 共催者が欠けたとき、誰が中止を判断するか。

    判断者と基準、通知の方法、中止の場合の費用の分担を決めます。

起きがちなこと:共催のお金と名前をめぐる食い違い

場面別の「起きがちなこと」と、先に決めておくこと

  • 見積りを超える広告費が発生した:片方が広告を出し、費用の折半を求めたが、もう片方は承諾していなかった。費用の上限と、承諾の手続を書く。
  • 参加者が少なく、赤字になった:赤字の負担が決まっておらず、片方が全額を負担することになった。割合と上限を書く。
  • 共催者の紹介が長引き、参加者が不満を持った:紹介の時間を決めておらず、実質的に営業の場になった。時間と勧誘の可否を書く。
  • 協賛者の商品を講師が推奨したように見えた:協賛の表示がなく、参加者が中立な意見と受け取った。協賛であることを明示し、講師の内容に協賛者が関与しないと書く。
  • 後援であるのに、共催者として告知された:名称の使用の範囲が定まっておらず、後援者から抗議を受けた。呼び方ごとの表示の方法を決める。
  • 共催者が参加者名簿を自社の営業に使った:名簿の共有の目的が明確ではなく、参加者から苦情が出た。共有の目的と、使える範囲を書く。
  • 登壇者の不在で中止になり、協賛金の返還が争いになった:返還の条件を決めておらず、すでに支出した費用との相殺で意見が分かれた。中止の時期に応じた返還の割合を書く。

共催や協賛は、関わる当事者が増えるほど、決めることが増えます。講師との関係はセミナー・講演・研修の契約の全体像で全体の書類の優先関係を整理し、うまくいかなかったあとの整理はセミナー・講演でうまくいかなかったときで扱っています。

よくあるご質問

共催と後援は、契約書の上でどう書き分ければよいですか。

呼び方ではなく、中身を書き分けます。共催なら、費用の分担、収入の帰属、運営の分担、中止の判断を書きます。後援なら、名称の使用の範囲、内容への関与の有無、取消しの条件が中心になります。後援者を共催者のように表示すると、誤解を招くため、呼び方ごとに表示の方法を決めておきます。

共催のセミナーが赤字になったとき、誰が負担しますか。

契約に定めがなければ、当事者間の合意の解釈や、実態の評価によることになり、争いになりやすい部分です。費用の割合、赤字の上限、追加の負担を求める条件を、契約書に書いておきます。共同で事業を営み損益を共に負う実態があれば、民法上の組合契約(民法667条)と評価される場合もあります。

協賛企業の紹介をセミナーの中で行うときの注意点は。

紹介の時間と内容を決め、協賛であることが参加者に分かる表示にします。講師の話の一部のように見えると、参加者が誤認するおそれがあります。景品表示法5条3号は、一般消費者に誤認されるおそれがある表示で内閣総理大臣が指定するものを禁止しており、広告であることが分かりにくい表示については、消費者庁の公表資料で確認する必要があります。

共催者の名称やロゴを、告知ページに載せるとき、許可は必要ですか。

名称やロゴには、著作権や商標などの権利が関わり得るため、載せてよい媒体と使い方を、事前に相手方の書面かメールで確認しておきます。後援や協力にとどまる者を、共催者として表示しないことも大切です。使用の終了時期(催しの終了後に外す時期)も、決めておくと安心です。

共催者に参加者の名簿を渡してもよいですか。

参加者の個人情報は、取得の際に利用目的を本人に通知または公表する必要があり(個人情報保護法21条)、利用目的の範囲を超えて使うには本人の同意が必要です(同法18条)。共催者に個人データを渡すことが第三者への提供にあたる場合は、原則として、あらかじめ本人の同意が必要です(同法27条)。共有の目的と範囲を、参加者への案内に書いておきます。

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